抜歯した後の治療どうしますか?
「抜歯したところをどう治したらいいのかな」
「入れ歯はできれば使いたくない」
「ブリッジにするために、健康な歯を削るのも少し不安」
そんなお悩みで相談に来られる方は少なくありません。
今回は、左下の歯を2本失った部分に対して、インプラント治療を行った症例をご紹介します。
インプラントとは、歯を失った部分の骨に人工の歯根(歯の根の代わりになるチタン製の土台)を埋め込み、その上に人工の歯を作る治療方法です。
今回の患者さんは、入れ歯はできるだけ使いたくないというご希望がありました。また、ブリッジは隣の歯を削る必要があるため、そこにも不安がありました。
骨の厚みや幅、全身状態を確認したところ、インプラント治療が可能と判断できたため、インプラントで治療計画を立てました。
治療前の状態
左下の奥歯がない部分があり、この部分をどのように回復するかが今回の治療のポイントでした。
奥歯がない状態が続くと、食事の時に噛みにくさを感じたり、反対側ばかりで噛む癖がついたりすることがあります。
また、歯がない部分をそのままにしておくと、周囲の歯や噛み合わせに影響が出ることもあります。
歯を失っている部分の状態を確認し、インプラントを入れるためのスペースや噛み合わせを確認していきます。
インプラント治療では、見た目だけでなく「しっかり噛めるか」「清掃しやすい形にできるか」も大切です。
今回の治療方針
今回の患者さんは、左下2本の抜歯後の治療相談で来院されました。
選択肢としては、入れ歯、ブリッジ、インプラントなどがあります。
入れ歯は取り外し式の装置です。比較的治療を進めやすい一方で、違和感が気になる方もいらっしゃいます。
ブリッジは、抜けた部分の前後の歯を支えにして人工の歯を入れる方法です。ただし、支えにする歯を削る必要があります。
今回は「入れ歯はできるだけ使いたくない」「ブリッジのために歯を削るのは避けたい」というご希望がありました。
そこで、骨の状態を確認したうえで、インプラント治療をおすすめしました。
骨の厚みや幅に問題がなく、全身状態も良好だったため、インプラントを2本埋入する治療計画となりました。
インプラント埋入後のレントゲン
左下の欠損部に、インプラントが2本入っている状態です。
インプラントは、入れてすぐに最終的な歯が入るわけではありません。
骨とインプラントがしっかり結合するまで、2〜3ヶ月ほど待つ期間が必要になります。
この待つ期間があることで、上に歯を作った時に安定して噛める土台を目指していきます。
インプラント後、型取り前の状態
骨との結合を待った後、インプラントに封鎖スクリューを固定し、人工の歯を作るための準備を進めていきます。
ここから型取りを行い、仮歯や最終的なセラミックの歯を作っていきます。
仮歯が入った状態
仮歯は、最終的な歯を入れる前に、噛み合わせや形、使い心地を確認するために大切なステップです。
いきなり最終的なセラミックを入れるのではなく、まず仮歯で確認することで、より自然で使いやすい形を目指していきます。
仮歯の噛み合わせ確認
インプラントは、天然の歯と同じように歯根膜(歯と骨の間にあるクッションのような組織)がありません。
そのため、噛み合わせの調整はとても大切です。
強く当たりすぎる部分がないか、噛んだ時に違和感がないかを確認しながら進めます。
色合わせ
周りの歯の色にできるだけなじむように、色見本を使って確認していきます。
奥歯であっても、お口を開けた時に見えることがあります。
そのため、噛めることだけでなく、見た目の自然さも大切にしています。
セラミック装着後の状態
歯がなかった部分にセラミックの歯が入り、奥歯で噛める状態を目指しました。
パッと見た時にも、周囲の歯となじむように仕上がっていますね。
治療後の状態
噛み合わせや清掃性を確認しながら、長く安定して使える状態を目指していきます。
インプラント治療は、歯が入って終わりではありません。
治療後も、定期的なメンテナンスでインプラント周囲の歯ぐきや噛み合わせを確認していくことが大切です。
よくある質問
Q:インプラントは誰でもできますか?
A:骨の厚みや幅、全身状態によって適応が変わります。今回の症例では、骨の状態と全身状態に問題がなかったため、インプラント治療を行いました。
Q:インプラントを入れたら、すぐ歯が入りますか?
A:多くの場合、インプラントと骨が結合するまで待つ期間があります。今回の症例では、骨と結合するまで2〜3ヶ月ほど待ちました。
Q:ブリッジとの違いは何ですか?
A:ブリッジは、抜けた部分の前後の歯を削って支えにする治療です。インプラントは、歯を失った部分に人工の歯根を入れるため、隣の歯を大きく削らずに治療が可能になります。
Q:治療期間はどのくらいですか?
A:今回の症例では、治療期間は5ヶ月でした。骨の状態や治療内容によって期間は変わります。
Q:治療後の注意点はありますか?
A:インプラントはむし歯にはなりませんが、歯周病のような状態であるインプラント周囲炎になることがあります。毎日の清掃と定期的なメンテナンスが大切です。
治療の詳細
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主訴 | 左下2本抜歯後の治療相談。入れ歯はできるだけ使いたくない。ブリッジで歯を削ることにも不安がある |
| 症状・診断名 | 歯牙欠損 |
| 治療内容 | インプラント2本、仮歯、セラミック装着 |
| 治療期間 | 5ヶ月 |
| 治療費 | 手術費用5万円、インプラント本体40万円、
上部構造(連結装置、仮歯、セラミック)32万円 消費税別途 |
| リスク・副作用 | 手術後に腫れや痛みが出る場合があります。骨との結合に時間がかかる、または結合しない場合があります。治療後は清掃状態や噛み合わせによってインプラント周囲炎が起こる可能性があり、定期的なメンテナンスが必要です。 |
入れ歯やブリッジで迷っている方へ
いかがでしたか?
歯を失った時の治療方法には、入れ歯、ブリッジ、インプラントなどがあります。
それぞれにメリット・デメリットがあり、どの方法が合うかは、お口の状態やご希望によって変わります。
「入れ歯はできれば使いたくない」
「ブリッジで健康な歯を削るのが不安」
「しっかり噛める治療を考えたい」
そんな方は、お気軽にご相談ください。
※治療効果には個人差があります。




















