症例集

桶川の歯医者|アズ歯科 桶川院

骨が足りないと言われたら

骨が少ないと言われた奥歯でも、インプラント治療ができることがあります。 入れ歯が合わず、噛みにくさや話しにくさでお悩みだった方の症例です。 右下の奥歯を数年前に抜歯したあと、入れ歯が合わずに使えないまま過ごされていたとのことで、 他院では「骨の厚みが足りないため、インプラントは難しい」と言われていたそうです。 当院でCTを撮影して確認したところ、たしかにインプラントを入れるための骨幅が不足している状態でした。 ただ、骨造成(骨を増やす処置)を行うことで、インプラント治療が可能になると判断しました。   治療前の状態   右下奥歯が欠損している状態です。 奥歯は、食事の時にしっかり噛むためにとても大切な部分です。 また、奥歯がないことで空気が抜けるように感じたり、発音しにくさを感じたりすることもあります。 「見た目にはあまり分からないから」とそのままにしてしまう方もいますが、実際には噛み合わせやお口全体のバランスにも関わってきます。   以前作った入れ歯が安定しなかったので今回は固定式のインプラントでの治療を希望されていました。 他院では骨が少ないと言われており、実際にインプラントが可能かどうかCTを撮影し、骨の厚み、幅を計測していきました。   治療前のCT画像です。 インプラント治療では、歯を失った部分の骨に人工歯根(歯の根の代わりになるチタン製の土台)を埋め込みます。 そのため、インプラントを安定して入れるには、ある程度の骨の厚みや幅が必要です。 今回の症例では、欠損部の骨が凹み、斜面のようになっているため、インプラントに適した形ではありませんでした。 そこで、人工骨を使用して骨造成を行いました。 骨造成とは、インプラントを入れるために不足している骨を補う処置です。 今回のように骨幅が足りない場合は、骨を広げ、その間に人工骨を入れることで、インプラントに必要な骨の量を確保していきます。 今回は、口腔外科専門医と連携しながら処置を行いました。   骨造成・インプラント治療中の状態 血を含む画像になるため、苦手な方はご注意ください。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 骨の幅が少ないため、骨を開き、幅を作ってからインプラントを2本埋入します。 その間にできてしまったスペースを埋めるため、人工骨を使用します。   人工骨は、時間をかけてご自身の骨に置き換わっていきます。 そのため、処置をしたあとすぐに最終的な歯が入るわけではありません。 まずは約半年ほど経過を見て、骨の状態が安定するのを待ちます。 この待つ期間は少し長く感じるかもしれませんが、インプラントを長く安定して使っていただくために、とても大切な時間なんです。   インプラント後のCT画像 骨の中央で、上の歯との噛み合わせから考えても理想的な部分に埋入れできたと思います。   骨造成後は、人工骨がご自身の骨に置き換わっていくのを待ちながら、経過を確認していきます。 インプラント治療は「入れて終わり」ではありません。 骨との結合や、周囲の組織の状態を確認しながら、次のステップへ進めていきます。 今回も、十分に経過を見たうえで、インプラントにキャップを装着し、型取りを行いました。   キャップを装着した状態   仮歯の装着 インプラントに土台を立てたあとは、まず仮歯を作成します。 仮歯は、見た目だけでなく、噛み合わせや清掃性を確認するために大切なステップです。 実際に使っていただきながら、 噛んだ時に違和感がないか 清掃しやすい形になっているか 周囲の歯や歯茎とのバランスに問題がないか こういった点を確認していきます。 インプラントは天然の歯と違い、歯根膜(歯と骨の間にあるクッションのような組織)がありません。 そのため、噛み合わせの調整はとても大切です。 強く当たりすぎるところがないか、清掃しにくい形になっていないかを確認しながら、最終的な歯へ進めていきます。 問題がないことを確認できたら、最終的なジルコニアクラウンを作成します。 ジルコニアクラウンとは、強度があり、見た目も自然に仕上がりやすい白い被せ物です。 奥歯のようにしっかり噛む力がかかる部分にも使われることがあります。   治療後の状態   最終的に、ジルコニアクラウンを装着して治療終了となりました。 治療後は、奥歯でしっかり噛めるようになり、息が漏れる感じも改善されたとのことです。 患者さんにも大変喜んでいただけました。 歯がない部分が回復すると、食事のしやすさだけでなく、話しやすさやお口全体の安定感にもつながります。   よくある質問 Q:骨が少ないと言われたら、インプラントはできませんか? A:必ずできないというわけではありません。 骨の厚みや幅が不足している場合でも、骨造成を行うことでインプラント治療が可能になることがあります。 ただし、お口の状態や全身状態によって適応は変わるため、CTなどでしっかり確認することが大切です。 Q:骨造成とは何ですか? A:骨造成とは、インプラントを入れるために不足している骨を補う処置です。 今回の症例では、骨幅が足りない部分を広げ、人工骨を入れることで、インプラントに必要な骨幅を確保しました。 Q:治療期間はどのくらいかかりますか? A:今回の症例では、治療期間は約9ヶ月でした。 骨造成を行う場合、人工骨がご自身の骨に置き換わるまで待つ期間が必要になるため、通常のインプラント治療より時間がかかることがあります。 Q:仮歯はなぜ必要ですか? A:仮歯は、最終的な歯を作る前に、噛み合わせや使い心地、清掃性を確認するために使います。 いきなり最終的な歯を入れるのではなく、仮歯で確認することで、より使いやすい形を目指すことができます。 Q:治療後の注意点はありますか? A:インプラントはむし歯にはなりませんが、インプラント周囲炎(インプラントの周りで起こる歯周病のような炎症)になることがあります。 そのため、毎日の清掃と定期的なメンテナンスがとても大切です。   治療の詳細 項目 内容 主訴 右下奥歯の治療相談。入れ歯を作ったが違和感があり使用できず、噛みにくさや話しにくさがあった 症状・診断名 右下奥歯の欠損 治療内容 インプラント治療、骨造成、仮歯、ジルコニアクラウン 治療期間 約9ヶ月 治療費 合計:98万円(税別) ※税込の場合:107万8,000円 内訳 手術費用5万円、インプラント本体20万円×2本(40万円)、骨造成費用10万円、仮歯1万円×3本(3万円)、アバットメント5万円×2本(10万円)、ジルコニアクラウン10万円×3本(30万円) リスク・副作用 手術後に腫れや痛みが出る場合があります。骨造成を行っても骨の状態によっては治癒に時間がかかる場合があります。インプラントが骨と結合しない場合があります。治療後はインプラント周囲炎を防ぐため、定期的なメンテナンスが必要です。   骨が少ないと言われた方も、まずはご相談ください いかがでしたか? インプラント治療は、骨の状態によって治療方法が変わります。 「骨が少ないからインプラントは難しい」と言われた場合でも、骨造成を行うことで治療の選択肢が広がることがあります。 もちろん、すべての方に同じ治療ができるわけではありません。 CT撮影などで骨の状態をしっかり確認し、その方に合った治療方法を考えることが大切です。 当院には口腔外科専門医が2名在籍しております。 「入れ歯が合わない」 「ブリッジではなく、できればインプラントを考えたい」 「骨が少ないと言われたけれど、他の方法がないか相談したい」 そんな方は、お気軽にご相談ください。 ※治療効果には個人差があります。

2026.09.12

前歯が取れてもすぐインプラントできます

「前歯の差し歯が取れてしまった」 「また付け直せるのか、抜歯になるのか不安」 前歯は、笑った時やお話しする時にとても目立つ場所です。差し歯が取れてしまうと、見た目のこともあり、早く何とかしたいと感じる方が多いと思います。 今回は、右上前歯の差し歯が取れて来院された患者さんに、抜歯即時インプラント(歯を抜いた同じ日にインプラントを入れる治療)を行った症例をご紹介します。 確認すると、歯の根が割れている状態でした。歯根破折(歯の根が割れている状態)がある場合、差し歯をもう一度付け直すことが難しいことがあります。 今回は、抜歯が必要と判断し、抜歯と同日にインプラントを入れる計画を立てました。   治療前の状態 治療前の状態です。 右上前歯の差し歯が取れてきたため、来院されました。 応急的に仮歯を隣の歯と接着させている状態です。 中を確認すると、歯の根が割れている状態でした。差し歯は、土台となる歯の根がしっかりしていれば作り直せることもあります。 根が割れている場合は、無理に残そうとしても炎症が続いたり、周囲の骨に影響が出たりすることがあります。そのため、今回は抜歯が必要と判断しました。   今回の治療方針 今回の治療方針は、抜歯と同日にインプラントを入れる「抜歯即時インプラント」です。 抜歯即時インプラントとは、歯を抜いたその日にインプラント(人工歯根)を埋め込む治療方法です。 前歯は見た目への影響が大きい場所なので、治療中の見た目にもできるだけ配慮しながら進めていきます。 ただし、抜歯即時インプラントはすべての方に適応できるわけではありません。骨の状態、炎症の有無、噛み合わせなどを確認したうえで判断します。   ここからは血を含んだ画像もあるので、苦手な方はご注意ください↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓                       抜歯と同日にインプラントを入れた状態 抜歯と同日にインプラントを入れている段階です。 歯を抜いた後、その穴を利用しインプラントを埋入しました。 インプラント治療では、ただインプラントを入れるだけではなく、その周囲の骨の状態を整えることも大切です。     人工骨 人工骨を使用している写真です。 歯を抜いた後の穴の形と、インプラントの形がぴったり一致するわけではありません。 そのため、インプラントと骨の間にスペースができることがあります。     インプラント周囲のスペースを人工骨で補填 インプラントと骨の間にできたスペースを人工骨で埋めている状態です。 人工骨は、インプラント周囲の骨の安定を助けるために使用します。 すき間をそのままにせず、骨の治癒を促しやすい環境を整えていくイメージです。 この人工骨が時間の経過によって自分の骨に置換されていき、インプラントも安定していきます。   人工骨の上からコラーゲンで封鎖している写真です。 コラーゲンで覆うことで、人工骨を置いた部分を保護し、治りやすい環境を整えます。 前歯のインプラントでは、骨だけでなく歯ぐきの治り方も仕上がりに関わってきます。   処置後のレントゲン 処置後のレントゲンです。 インプラントを入れた位置や状態を確認しています。 外から見える部分だけでなく、レントゲンで骨の中の状態を確認しながら治療を進めることが大切です。 左右の歯とのバランスのとれた位置に埋入できていると思います。   処置部を抑えるために細い糸を使用している写真です。 前歯は、歯ぐきのラインも見た目に関わりやすい場所です。 そのため、処置部が安定するように丁寧に縫合していきます。   術後の経過を確認している段階です。 インプラントは、入れたらすぐに最終的な歯を入れて終わり、という治療ではありません。 骨とインプラントがしっかり安定するまで、経過を見ながら進めていきます。     仮歯の状態で安定を待っている段階 仮歯の状態でインプラントと人工骨の安定を待っている段階です。 前歯の場合、治療期間中に歯がない状態が続くと、見た目の不安が大きくなります。 そのため、仮歯を使いながら、日常生活への影響をできるだけ少なくして治療を進めます。 最終的な被せ物へ移行する前にレントゲンで確認している写真です。 インプラント周囲の骨にも全く問題はありません。 見た目だけで判断するのではなく、骨の状態やインプラントの安定を確認してから、次のステップへ進みます。 この確認を行うことで、最終的な被せ物を装着する準備が整っているかを判断します。 安定が確認できたので、最終的な被せ物(セラミッククラウン)を作成するための型取りなどを行なっていきます。   セラミッククラウン装着後の状態 最終的な被せ物を装着した後の状態です。 隣の前歯と色や形を合わせながら、セラミッククラウン(陶材の被せ物)で修復しました。 前歯は、1本だけ白くきれいにすれば良いわけではありません。 隣の歯との色のなじみ方、形、歯ぐきとのバランスがとても大切です。 パッと見た時に自然に見えるかどうか。ここが前歯の治療では大きなポイントになります。   よくある質問 Q:差し歯が取れたら、必ずインプラントになりますか? A:必ずではありません。歯の根が残せる状態であれば、土台を作り直して被せ物を入れられることもあります。ただし、歯の根が割れている場合は、抜歯が必要になることがあります。 Q:抜歯即時インプラントは誰でもできますか? A:骨の状態や炎症の有無によって判断します。すべての方に適応できるわけではないため、レントゲンやお口の状態を確認したうえで治療方針を決めます。 Q:治療中、前歯がない期間はありますか? A:前歯の治療では、見た目に配慮して仮歯を使用することが多いです。状態によって対応は異なりますが、できるだけ日常生活に支障が出にくいように進めます。 Q:インプラント治療後もメンテナンスは必要ですか? A:必要です。インプラントはむし歯にはなりませんが、インプラント周囲炎(インプラントの周りの歯ぐきや骨に炎症が起こること)を防ぐため、定期的なメンテナンスが大切です。   治療の詳細 項目 内容 主訴 前歯の差し歯が取れた 症状・診断名 右上前歯の歯根破折 治療内容 抜歯、抜歯即時インプラント、人工骨による骨補填、コラーゲンによる封鎖、アバットメント装着、セラミッククラウンによる最終補綴 治療期間 8ヶ月 治療費 インプラント手術費用5万円、インプラント本体20万円、人工骨などの補填剤5万円、アバットメント5万円、セラミッククラウン10万円、別途消費税 リスク・副作用 外科処置に伴い、腫れ・痛み・出血・内出血が生じる場合があります。骨の状態や治癒の経過によっては、治療期間が延びることがあります。インプラント周囲炎を防ぐため、治療後も定期的なメンテナンスが必要です。   治療費用の内訳 内容 費用 インプラント手術費用 5万円 インプラント本体 20万円 人工骨などの補填剤 5万円 アバットメント 5万円 セラミッククラウン 10万円 合計 45万円 ※別途消費税がかかります。   前歯の差し歯が取れた時は、原因を確認することが大切です 前歯の差し歯が取れた時、「とりあえず付け直せば大丈夫」と思う方もいらっしゃいます。 ただ、歯の根が割れている場合は、同じように戻すことが難しいことがあります。 前歯の差し歯が取れた、歯の根が割れていると言われた、抜歯後の治療方法で迷っている方は、お気軽にご相談ください。 ※治療効果には個人差があります。

2026.08.22

前歯の白い斑点、削らずに治せます

「歯の表面に白いところがあって気になる」 「できれば歯を削らずに、自然にきれいにしたい」 そんなお悩みで来院される方は少なくありません。 今回は、歯の表面に見られるホワイトスポット(白い斑点)が気になり、できるだけ歯を削らずに見た目を整えたいというご希望で来院された方の症例をご紹介します。 今回行ったのは、アイコンという治療です。 アイコンは、歯の表面を大きく削らずに、白濁している部分を目立ちにくくすることを目的とした治療方法です。   治療前の状態 治療前の写真です。 歯の表面に白く濁ったように見える部分がありますね。 このような白い斑点は、ホワイトスポットと呼ばれることがあります。 ホワイトスポットは、歯の表面の一部が白く見える状態です。 前歯など目立ちやすい部分にあると、笑った時や話している時に気になってしまう方もいらっしゃいます。 今回の患者さんも、「歯の表面の白い部分が気になる」「きれいにしたい」というお悩みがありました。 ただ、ここで大切なのは、歯をどこまで削る必要があるかという点です。 今回は、治療経験のない歯で、主なお悩みは「歯の色が気になる」ということでした。 そのため、歯の形を大きく変えるセラミック治療やラミネートベニアではなく、できるだけ歯を削らない方法としてアイコン治療を選択しました。   アイコン治療とは? アイコンは、歯の表面を専用の薬剤で処理し、白く見えている部分に薬剤を浸透させることで、色の差を目立ちにくくする治療です。 歯の表面を大きく削る治療ではないため、できるだけ歯を残したい方にとって選択肢のひとつになります。 「白い部分が気になるけれど、健康な歯を削るのは不安」 そう感じる方には、まず検討しやすい治療方法ですね。 今回の症例では、複数本に対してアイコン治療を行いました。 処置時間はおよそ1時間ほどで、1回の処置で終了しています。 処置中の痛みはなく、治療後にしみるような症状もありませんでした。   アイコン治療後の状態 アイコン治療後の写真です。 歯の表面はまったく削らず、アイコンのみで処置を行いました。 治療前に気になっていた白い部分が、処置後は周囲の歯となじみ、見た目の印象が自然になっていますね。 ホワイトスポットの濃さや深さによって、どの程度目立ちにくくなるかには個人差があります。 ただ、歯をできるだけ削らずに見た目を改善したい方にとっては、とても良い選択肢になることがあります。   よくある質問 Q:アイコン治療は歯を削りますか? A:歯の表面を大きく削る治療ではありません。専用の薬剤で表面を処理し、白濁部分に薬剤を浸透させて目立ちにくくしていきます。 Q:1回で終わりますか? A:今回の症例では、1回の処置で終了しました。処置する本数や状態によって時間は変わりますが、今回は複数本で約1時間ほどでした。 Q:痛みはありますか? A:今回の症例では、処置中の痛みはありませんでした。また、処置後にしみるような症状もありませんでした。 Q:白い部分は完全になくなりますか? A:白濁の濃さや深さによっては、完全に色が隠れない場合があります。どの程度改善が見込めるかは、実際の状態を確認した上でご説明します。 Q:セラミックやラミネートベニアとは違いますか? A:セラミックやラミネートベニアは、歯の形や色を大きく変えたい場合に検討される治療です。今回は「歯の色が気になる」というお悩みで、できるだけ削らないことを重視したため、アイコン治療を行いました。   治療の詳細 項目 内容 主訴 歯の表面の白い部分が気になる、キレイにしたい 症状・診断名 ホワイトスポット 治療内容 アイコン治療 治療期間 1日 治療費 1本2万円/5本分で10万円+消費税 リスク・副作用 白濁が濃い場合、完全に色が隠せない可能性があります   歯の表面の白い斑点は、場所によってはとても気になりやすいものです。 ただ、状態によっては、歯を大きく削らずに目立ちにくくできる場合があります。 「前歯の白い部分が気になる」 「できるだけ歯を削らずにきれいにしたい」 そんな方は、お気軽にご相談ください。 ※治療効果には個人差があります。

2026.08.11

神経を取った前歯の変色、気になっていませんか?

左上前歯のウォーキングブリーチと、隣の前歯のセラミック治療を行った症例です。 「前歯の色が気になる」 …そんなお悩みでした 前歯は笑った時やお話しする時に見えやすい部分なので、少し色が違うだけでも気になりやすいですよね。 今回の患者さんは、左上の前歯の変色と、その隣の被せ物の境目の色を気にされていました。   治療前の状態 左上の前歯は神経を取ってある歯で、歯の内側から変色している状態でした。神経を取った歯は、時間が経つと内部から色が暗く見えてくることがあるんです。 また、その隣の歯には以前入れた被せ物が入っていました。だいぶ前に装着したものだったため、歯ぐきが下がり、被せ物と歯ぐきの境目の色の違いが気になる状態でした。   通常のホワイトニングでは難しいこともあります   歯の表面の着色であれば、一般的なホワイトニングで改善が期待できることもあります。 今回のように、神経を取った歯が内側から変色している場合、通常のホワイトニングでは色が落ちづらいことがあります。 そのため、歯の中に薬剤を入れて、内側から白くしていくウォーキングブリーチ(歯の内部から行うホワイトニング)を行いました。   今回行った治療内容 今回の治療では、2つの治療を組み合わせました。 左上前歯:ウォーキングブリーチ 隣の前歯:古い被せ物を除去し、セラミックで再作成   ウォーキングブリーチの特徴 歯を削らずに色を改善できる セラミックより費用を抑えられる 歯の形も変えたい場合には向いていない 色が周りの歯とピッタリ合わない場合もある   ウォーキングブリーチでは、歯の内側に薬剤を入れて色の改善を目指します。今回は薬剤の交換を2回ほど行いました。 隣の歯については、古い被せ物を外し、見た目が自然になじむようにセラミックで作り直しました。セラミックは、色や透明感を調整しやすく、前歯の見た目を整えたい場合に選択されることが多い材料です。   治療後の状態 変色していた左上前歯は明るくなり、隣のセラミックも自然な見た目に整いました。 パッと見た時の印象が違いますよね。 前歯はお口元全体の印象に大きく関わる部分です。色や境目が整うことで、清潔感のある自然な印象につながります。   よくある質問 Q:神経を取った歯でも白くできますか? A:状態によりますが、ウォーキングブリーチで改善できる場合があります。通常のホワイトニングとは違い、歯の内側から薬剤を入れて白くしていく方法です。 Q:ウォーキングブリーチは何回くらい必要ですか? A:歯の変色の程度によって異なります。今回は薬剤交換を2回ほど行いました。 Q:古い被せ物の境目が気になる場合も治療できますか? A:被せ物の状態や歯ぐきの位置によりますが、古い被せ物を外して新しく作り直すことで、見た目を整えられる場合があります。 Q:治療後に色が戻ることはありますか? A:ウォーキングブリーチをした歯は、時間の経過とともに色が後戻りする可能性があります。定期的なチェックも大切です。   担当歯科医師からのコメント 神経を取った前歯の変色は、通常のホワイトニングだけでは改善が難しいことがあります。 そのような場合でも、ウォーキングブリーチという方法で、歯の内側から色を改善できることがあります。 また、古い被せ物の境目や色の違いが気になる場合は、セラミックで作り直すことで自然な見た目を目指せます。 前歯の色や被せ物が気になる方は、治療方法を選ぶ時の参考にしていただけたらと思います。   治療の詳細 項目 内容 主訴 前歯の色が気になる 症状 失活歯の変色、前歯部補綴物の審美不良 治療内容 ウォーキングブリーチ、前歯のセラミック治療 治療期間 2ヶ月 治療費 ウォーキングブリーチ 55,000円(税込)、セラミック 110,000円(税込) リスク・副作用 ホワイトニングした歯の色が後戻りする可能性があります。また、セラミックが欠けてしまう可能性があります。   前歯の色や被せ物が気になる方へ いかがでしたか? 神経を取った歯の変色や、古い被せ物の色・境目が気になる方は、状態に合わせた治療方法をご提案できる場合があります。 前歯の見た目でお悩みの方は、アズ歯科桶川院までお気軽にご相談ください。

2026.08.01

抜歯した後の治療どうしますか?

「抜歯したところをどう治したらいいのかな」 「入れ歯はできれば使いたくない」 「ブリッジにするために、健康な歯を削るのも少し不安」 そんなお悩みで相談に来られる方は少なくありません。 今回は、左下の歯を2本失った部分に対して、インプラント治療を行った症例をご紹介します。 インプラントとは、歯を失った部分の骨に人工の歯根(歯の根の代わりになるチタン製の土台)を埋め込み、その上に人工の歯を作る治療方法です。 今回の患者さんは、入れ歯はできるだけ使いたくないというご希望がありました。また、ブリッジは隣の歯を削る必要があるため、そこにも不安がありました。 骨の厚みや幅、全身状態を確認したところ、インプラント治療が可能と判断できたため、インプラントで治療計画を立てました。 治療前の状態 左下の奥歯がない部分があり、この部分をどのように回復するかが今回の治療のポイントでした。 奥歯がない状態が続くと、食事の時に噛みにくさを感じたり、反対側ばかりで噛む癖がついたりすることがあります。 また、歯がない部分をそのままにしておくと、周囲の歯や噛み合わせに影響が出ることもあります。   歯を失っている部分の状態を確認し、インプラントを入れるためのスペースや噛み合わせを確認していきます。 インプラント治療では、見た目だけでなく「しっかり噛めるか」「清掃しやすい形にできるか」も大切です。   今回の治療方針 今回の患者さんは、左下2本の抜歯後の治療相談で来院されました。 選択肢としては、入れ歯、ブリッジ、インプラントなどがあります。 入れ歯は取り外し式の装置です。比較的治療を進めやすい一方で、違和感が気になる方もいらっしゃいます。 ブリッジは、抜けた部分の前後の歯を支えにして人工の歯を入れる方法です。ただし、支えにする歯を削る必要があります。 今回は「入れ歯はできるだけ使いたくない」「ブリッジのために歯を削るのは避けたい」というご希望がありました。 そこで、骨の状態を確認したうえで、インプラント治療をおすすめしました。 骨の厚みや幅に問題がなく、全身状態も良好だったため、インプラントを2本埋入する治療計画となりました。   インプラント埋入後のレントゲン 左下の欠損部に、インプラントが2本入っている状態です。 インプラントは、入れてすぐに最終的な歯が入るわけではありません。 骨とインプラントがしっかり結合するまで、2〜3ヶ月ほど待つ期間が必要になります。 この待つ期間があることで、上に歯を作った時に安定して噛める土台を目指していきます。   インプラント後、型取り前の状態 骨との結合を待った後、インプラントに封鎖スクリューを固定し、人工の歯を作るための準備を進めていきます。 ここから型取りを行い、仮歯や最終的なセラミックの歯を作っていきます。   仮歯が入った状態 仮歯は、最終的な歯を入れる前に、噛み合わせや形、使い心地を確認するために大切なステップです。 いきなり最終的なセラミックを入れるのではなく、まず仮歯で確認することで、より自然で使いやすい形を目指していきます。   仮歯の噛み合わせ確認 インプラントは、天然の歯と同じように歯根膜(歯と骨の間にあるクッションのような組織)がありません。 そのため、噛み合わせの調整はとても大切です。 強く当たりすぎる部分がないか、噛んだ時に違和感がないかを確認しながら進めます。   色合わせ 周りの歯の色にできるだけなじむように、色見本を使って確認していきます。 奥歯であっても、お口を開けた時に見えることがあります。 そのため、噛めることだけでなく、見た目の自然さも大切にしています。   セラミック装着後の状態 歯がなかった部分にセラミックの歯が入り、奥歯で噛める状態を目指しました。 パッと見た時にも、周囲の歯となじむように仕上がっていますね。   治療後の状態 噛み合わせや清掃性を確認しながら、長く安定して使える状態を目指していきます。 インプラント治療は、歯が入って終わりではありません。 治療後も、定期的なメンテナンスでインプラント周囲の歯ぐきや噛み合わせを確認していくことが大切です。   よくある質問 Q:インプラントは誰でもできますか? A:骨の厚みや幅、全身状態によって適応が変わります。今回の症例では、骨の状態と全身状態に問題がなかったため、インプラント治療を行いました。 Q:インプラントを入れたら、すぐ歯が入りますか? A:多くの場合、インプラントと骨が結合するまで待つ期間があります。今回の症例では、骨と結合するまで2〜3ヶ月ほど待ちました。 Q:ブリッジとの違いは何ですか? A:ブリッジは、抜けた部分の前後の歯を削って支えにする治療です。インプラントは、歯を失った部分に人工の歯根を入れるため、隣の歯を大きく削らずに治療が可能になります。 Q:治療期間はどのくらいですか? A:今回の症例では、治療期間は5ヶ月でした。骨の状態や治療内容によって期間は変わります。 Q:治療後の注意点はありますか? A:インプラントはむし歯にはなりませんが、歯周病のような状態であるインプラント周囲炎になることがあります。毎日の清掃と定期的なメンテナンスが大切です。   治療の詳細 項目 内容 主訴 左下2本抜歯後の治療相談。入れ歯はできるだけ使いたくない。ブリッジで歯を削ることにも不安がある 症状・診断名 歯牙欠損 治療内容 インプラント2本、仮歯、セラミック装着 治療期間 5ヶ月 治療費 手術費用5万円、インプラント本体40万円、 上部構造(連結装置、仮歯、セラミック)32万円 消費税別途 リスク・副作用 手術後に腫れや痛みが出る場合があります。骨との結合に時間がかかる、または結合しない場合があります。治療後は清掃状態や噛み合わせによってインプラント周囲炎が起こる可能性があり、定期的なメンテナンスが必要です。   入れ歯やブリッジで迷っている方へ いかがでしたか? 歯を失った時の治療方法には、入れ歯、ブリッジ、インプラントなどがあります。 それぞれにメリット・デメリットがあり、どの方法が合うかは、お口の状態やご希望によって変わります。 「入れ歯はできれば使いたくない」 「ブリッジで健康な歯を削るのが不安」 「しっかり噛める治療を考えたい」 そんな方は、お気軽にご相談ください。 ※治療効果には個人差があります。

2026.07.24

前歯のガタつき、部分矯正で整えられることがあります

「前歯の歯並びが気になる」「人前で笑う時に、前歯のガタつきが目立つ気がする」 そんなお悩みをお持ちの方は、少なくありません。今回は、前歯の歯並びをきれいにしたいというご希望で来院された、50代男性の患者さんの症例をご紹介します。 診断名は叢生(そうせい)です。叢生とは、歯が並ぶスペースが足りず、歯が重なったり、ガタガタに並んだりしている状態のことです。 今回の患者さんは、上下の前歯にワイヤー矯正装置をつけて、部分矯正を行いました。目立ちづらいように白いワイヤーを使用し、見た目にも配慮しながら治療を進めています。 治療前の状態 治療前の正面写真 前歯の歯並びにガタつきがあり、歯がきれいなアーチ状に並びきれていない状態です。   治療前の下顎の写真 下の前歯にも叢生(歯の重なり)が見られます。   治療前の上顎の写真 上の前歯にも歯並びの乱れがあり、患者さんが「前の歯並びをきれいにしたい」と感じられていたことが分かります。   前歯の歯並びは、笑った時や話している時に目に入りやすい部分です。そのため、噛み合わせだけでなく、見た目の印象にも関わってきます。 治療内容 まずは矯正検査を行い、歯並びや噛み合わせの状態を確認しました。そのうえで、上下の前歯にワイヤー矯正装置を装着し、歯を少しずつ動かしていきました。 ワイヤー矯正とは、歯に装置をつけて、ワイヤーの力で歯を計画的に動かしていく治療方法です。今回は部分矯正として、主に前歯の歯並びを整えることを目的に行いました。 また、通常の金属色のワイヤーではなく、白いワイヤーを使用しています。矯正装置の見た目が気になる方にとって、目立ちにくい装置を選べることは、治療中の負担を軽くするポイントになります。 治療中は、ワイヤーのサイズや形を調整しながら歯を並べていきます。いきなり大きく動かすのではなく、歯や周囲の組織に負担がかかりすぎないよう、段階的に進めていきます。 ワイヤー装着後 治療中   治療後   歯並びが整った後は、裏側に固定用のワイヤーを装着しました。これは保定(ほてい)と呼ばれる段階で、矯正で動かした歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」を防ぐために行います。 矯正治療は、歯を動かして終わりではありません。きれいに並んだ状態をできるだけ長く保つためには、治療後の保定がとても大切なんです。 今回の治療期間は約半年間でした。歯並びの状態や動かす範囲によって治療期間は変わりますが、部分矯正では、全体矯正に比べて治療範囲が限られるため、比較的短期間で変化を感じられる場合があります。 ただし、すべての歯並びに部分矯正が向いているわけではありません。奥歯の噛み合わせや、歯を動かすためのスペースの有無によっては、全体矯正が必要になることもあります。まずは検査を行い、その方に合った方法を確認することが大切です。 よくある質問 Q:部分矯正は誰でもできますか? A:前歯だけの軽度な歯並びの乱れであれば適応できることがあります。ただし、噛み合わせ全体に問題がある場合や、歯を動かすスペースが足りない場合は、部分矯正では対応が難しいこともあります。 Q:白いワイヤーは本当に目立ちにくいですか? A:通常の金属色のワイヤーに比べると、見た目は目立ちにくくなります。ただし、完全に見えなくなるわけではありません。装置の種類や歯の色によって見え方には個人差があります。 Q:矯正中に痛みはありますか? A:ワイヤーを調整した後に、数日ほど歯が浮くような痛みや違和感が出ることがあります。多くの場合、時間の経過とともに落ち着いていきます。 Q:治療後に歯並びが戻ることはありますか? A:保定装置を適切に使用・管理しない場合、後戻りが起こる可能性があります。そのため、治療後の保定期間も大切にしていただく必要があります。 Q:費用はどのくらいかかりますか? A:今回の症例では、検査が3万円、矯正処置が40万円、保定装置が3万円でした。治療内容や範囲によって費用は変わるため、詳しくは診断後にご説明します。 治療の詳細 項目 内容 主訴 前の歯並びをキレイにしたい 年齢・性別 50代男性 症状・診断名 叢生 治療内容 ワイヤーによる部分矯正 治療期間 約半年間 治療費 検査:3万円/矯正処置:40万円/保定装置:3万円 リスク・副作用 装置による違和感や痛み、口内炎が生じる場合があります。また、歯磨きがしにくくなるため、むし歯や歯周病のリスクが高まることがあります。治療後は、保定装置を適切に使用・管理しない場合、後戻りが起こる可能性があります。   いかがでしたか? 前歯の歯並びは、見た目の印象に関わりやすい部分です。部分矯正で対応できるケースもありますが、適応できるかどうかは歯並びや噛み合わせの状態によって異なります。 「前歯だけ整えたい」「目立ちにくい装置で矯正したい」とお考えの方は、お気軽にご相談ください。  

2026.07.09

濃い色の歯も白くできます

コロナが落ち着きマスクをはずす機会も増え、歯の色の相談に来られる患者さんが増えています。 歯の色と言っても ①お茶、コーヒー、タバコなどによる着色が原因のもの ②歯の色自体が変色してしまっているもの に分かれます。   ①の場合は歯科医院で専用の器具を使用しクリーニングすれば、着色が落ちるためきれいにすることができます。 ②の場合はクリーニングしても歯の色自体は変化しないため、白くはなりません。 白くするためにはホワイトニングを行う必要があります。 そのため、最初の状態がどちらかを正確に見極めて、治療方法の相談をする必要があります。   今回のケースです。 歯の色が気になるとのことで来院されました。 初診時の写真   歯の表面はきれいに磨かれており、着色はあまり付いていませんでした。 そのため、今回はホワイトニングが必要な旨を説明しました。   ホワイトニングの種類 ①オフィスホワイトニング 歯科医院で専用の薬剤と器材を使用して行うホワイトニングです。 短い期間で白くでき、医院で行うため楽に始めることができますが、行う回数分費用がかかってしまいます。   ②ホームホワイトニング 医院で型取りを行い、顎の大きさに合ったマウスピースを作成し、そのマウスピースと専用の薬剤を使用するホワイトニングです。 ゆっくりと白くなるため、時間がかかってしまうデメリットはありますが、何回も使用できるのと追加で薬剤を購入してもらえれば長期的に使用することができるので経済的です。   ③デュアルホワイトニング オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方を取り入れる方法です。 短い期間でしっかりと白くできるのと、マウスピースが残るので定期的に行うことできれいな色を維持できます。   今回は相談の上、デュアルホワイトニングを行うことになりました。 流れとしては、まず1週間ホームホワイトニングを行なってもらい、オフィスホワイトニングを施術します。 同じ作業をもう1週間繰り返します。   処置前後で比較します。 処置前 処置後   全体的に明るくなったのがわかると思います。 口元が明るくなることで表情の印象も変わります。 ホームホワイトニングを続けていくことでもっと白くすることも可能です。   今回のようにホワイトニングしなくても、クリーニングのみできれいな歯の色に戻る場合もあります。 クリーニングのみであれば保険診療内での対応が可能です。 当院にはホワイトニングコーディネーターの資格を持つ衛生士が3名在籍しています。 お気軽にご相談ください。   よくある質問 ここで患者さんからよくある質問を挙げたいと思います。 Q:痛みは出ますか? A:処置後一時的に冷たいものがしみる症状が出る場合もありますが、時間の経過と共に落ち着いてきます。 Q:歯へのダメージになりますか? A:歯を削ったりするわけではなので、歯科医師の指示に従って使用してもらえれば心配はありません。 Q:期間はどれくらいかかりますか? A:オフィスホワイトニングは1日で効果を感じます ホームホワイトニングは2週間ほど使用するとしっかり効果を感じられると思います。 治療期間 2週間 治療費 ¥70,000 + tax 治療のリスク 一時的にしみる症状が出る場合がある。    

2026.07.01

「歯が痛い・腫れてしまった…」それ、根の先の炎症かもしれません

「以前に神経の治療(根管治療)をした歯なのに、また痛くなってきた…」 そんな経験、ありませんか? 今回は、左上の歯の痛みと腫れをきっかけに来院された方の 再根管治療(もう一度、歯の根の中をきれいにする治療) の症例をご紹介します。 まずは状態の確認をしていきます。 口腔内写真(主訴の歯) 向かって右側の白い被せ物が入っている歯(緑の丸の部分)が、今回の主訴の歯です。   治療前のCT画像(側方) 顔を側方から見たCT画像です。根の上に円状の黒い陰(赤丸の部分)が病巣です。菌が溜まっている状態で、このまま放置していくと、今後その上にある副鼻腔にも影響が出る可能性がある状況です。   治療前のCT画像(正面) 顔を正面から見た画像です。向かって右の歯の根の先の黒くなっている部分(赤丸の部分)が、周囲の骨が溶けている状態です。 どうして痛みや腫れが出るの? 今回の診断名は 根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん) です。 これは、歯の根の先に炎症(病巣)ができてしまい、痛み・腫れ・違和感が出る状態のことなんです。 じつは 過去に根管治療をした歯 でも、内部に残っていた菌が影響したり、被せ物の隙間から新たな菌が侵入することにより再び炎症が起きることがあります。 状態をしっかり見極めて、根の中をもう一度きれいに整える治療が必要になります。 今回の治療の流れ 今回の方は「左上の歯の痛み」を主訴に来院されました。 CTで骨の吸収を確認し、再根管治療が必要 と説明して処置に移行しています。 治療は次のような流れで進めました。 CTで根と骨の中の状態を確認 被せ物を除去 ラバーダム(治療中に唾液が入らないようにするゴムのシート)を使用 マイクロスコープ(歯科用の拡大鏡)を使って、根の中を丁寧に清掃 根の内部がきれいになり、CTでも骨の改善を認めたため、最終的な薬剤を充填 被せ物を作製して治療終了 再発のリスクを減らすために、MTAセメント を使用しています。 治療後の状態 治療後のレントゲン写真 根の先まで緊密に薬剤が充填されているのが分かります。   治療後のCT画像(側方) 根の周囲の黒い部分も縮小しています。副鼻腔への影響も改善しています。 治療の効果で炎症がおさまり、骨が再生してきている状態です。   治療後のCT画像(正面) 黒かった部分が、骨ができて白くなっているのが分かります。 よくある質問(Q&A) Q:根管治療(神経の治療)って痛いですか? A:処置中は麻酔を効かせた状態で行うので痛みを感じることは少ないです。ただし、炎症が強く、痛みがある状態で処置を行う時など状況によっては痛む場合もあります。できるだけ負担が少なくなるように、状態に合わせて対応していきます。痛みが不安な方は遠慮なくご相談ください。 Q:どのくらいの期間がかかりますか? A:今回は 約3ヶ月 で治療を終えています。歯の状態によって、期間や回数は変わります。 Q:再発することはありますか? A:可能性はゼロではありません。だからこそ、根の中を丁寧にきれいにして、再発リスクを減らす工夫(今回だとMTAセメントの使用など)を行っていきます。 治療の詳細 項目 内容 主訴 左上の歯の痛みと腫れ 症状(診断名) 根尖性歯周炎 治療期間 3ヶ月 治療費用 MTAセメントを使用し、治療費合わせて5万円と消費税 リスク・副作用 再治療により歯が薄くなるため、歯が破折してしまうリスクが上がる。口腔内の状況によっては再発してしまう可能性がある。 最後に 根の先の炎症は、放置すると痛みや腫れが続くだけでなく、周りの組織(今回のように副鼻腔など)に影響が出てくることもあります。 「以前治療した歯が、またズキズキする…」という方は、早めに一度チェックしてみるのがおすすめです。 気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。

2026.06.16

ワイヤー矯正でここまで変わる:八重歯のお悩みを改善した症例

「八重歯が気になる」「歯並びをきれいにしたい」 ——こうしたご相談はとても多いです。 今回は、抜歯でスペースを確保し、ワイヤー矯正でしっかり歯を動かしていった症例をご紹介します。   今回の主訴(患者さんのお悩み) 「八重歯が気になる。歯並びを綺麗にしたい。」というご相談でした。   治療前後の比較 正面(治療前 / 治療後)   右側(治療前 / 治療後)   左側(治療前 / 治療後)   上顎(治療前 / 治療後)   下顎(治療前 / 治療後)     治療前は上下ともにスペースが足りず八重歯になっていましたが、治療後は歯並びが整い、口元もすっきりしました。八重歯もなくなり、とても喜んでいただけました。 歯並びをきれいに整えるためには「歯が並ぶスペースがあるかどうか」がとても重要になります。 スペースが足りない場合、無理に並べようとすると歯が前に押し出されてしまったり、噛み合わせが崩れてしまうことがあります。 治療後、後戻りを防ぐために、上下の前歯の裏側に固定用の細いワイヤーをつけています。 また、夜の時間だけ使用するマウスピースも作成してあります。 治療中(部分的に装置がついた状態) 下の歯には全体的にワイヤーがつき歯を並べています。 上の歯は八重歯の位置が高く装置に強い力がかかってしまうため、まずは奥歯だけに装置を取り付けています。 上顎にはインプラントアンカーが固定源として使われています。   治療中(全体に装置がついた状態) 上下に太いワイヤーが入り、抜いた部分のスペースもだいぶ閉じてきました。 噛み合わせ、歯の並び、前歯の見え方など全体的に確認しながら仕上げていきます。   治療方針 今回は 不正咬合(噛み合わせや歯並びが理想的な位置からずれている状態)と判断しました。 このケースでは、歯が並ぶスペースが足りないため 抜歯でスペースを確保 し、そのスペースを使って八重歯の改善と前歯を下げる(前歯の位置を整える)ことを目指しました。今回は抜歯を含んだケースのため、ワイヤー治療を提案させていただきました。 そして、スペースを使って前歯を下げる治療では、奥歯が前に動いてしまう(固定源が負けてしまう)ことがあります。 そこで今回は インプラントアンカー(小さなネジのような装置で、歯を動かすための“固定”に使います)を使用して、奥歯が前に来ないように固定源をしっかり作りました。   ワイヤー矯正について メリット 幅広い歯並びに対応しやすい(細かい歯の動きまでコントロールしやすい) 装置がついている間は、基本的に「つけ忘れ」が起きにくい(つけ外し式ではないため) 状況に応じてゴムなどを使い、噛み合わせも含めて調整しやすい デメリット 装置の周りに汚れがたまりやすく、むし歯・歯肉炎(歯ぐきの炎症)のリスクが上がるため、ケアがとても重要です 装置が当たって口内炎ができたり、調整後に痛み・違和感が出ることがあります 食べ物が挟まりやすい/着色しやすいなど、日常生活で気になる場面があります 見た目が気になる方もいます(※装置の種類によって目立ちにくくすることも可能です) ※どの矯正方法が合うかは、歯並びの状態・治療ゴール・ライフスタイルによって変わります。   インプラントアンカーを使用するのはどんな時? インプラントアンカーは、矯正で歯を動かす時に「動かしたくない歯(固定源)」をしっかり固定したいケースで使います。 たとえば、次のような場面です。 抜歯スペースを使って前歯を大きく下げたい(前歯を後ろに移動させたい)時 奥歯をできるだけ前に動かしたくない(奥歯の位置を守りたい)時 ゴムかけなどだけでは固定が足りず、計画通りに歯を動かしにくいと判断した時 ※小さなネジを歯ぐきに固定して使用します。違和感が出ることはありますが、治療計画を安定させるための大切な選択肢になります。 治療内容(材料・術式)・詳細 項目 内容 主訴 八重歯が気になる。歯並びを綺麗にしたい。 年齢・性別(任意) 20代女性 治療期間 約1年半 治療内容 ワイヤー矯正、インプラントアンカー 抜歯によるスペース確保 ワイヤー矯正で歯列を配列 インプラントアンカーを固定源として使用 ※治療内容(材料・装置の詳細)は、症例ごとに最適なものを選択します。 治療費用 検査:3万円 装置代:100万 保定装置:6万円 消費税:別途 リスク・副作用 矯正により歯茎が下がってしまう可能性があります。 矯正後、後戻り(歯並びが戻ること)してしまう可能性があります。 ※治療後は 保定(ほてい)(歯並びを安定させるための期間)と、定期的なチェックがとても大切です。   よくある質問(FAQ) Q. 抜歯は必ず必要ですか? A. 歯が並ぶスペースが足りない場合、歯を無理に並べようとすると前歯が前に出たり、噛み合わせが不安定になることがあります。今回のようにスペース不足が大きいケースでは、抜歯でスペースを確保する方が仕上がりと安定性の面で有利なことがあります(必要性は検査・診断で決まります)。 Q. マウスピース矯正では難しいのですか? A. 歯の動かし方(大きく下げる動き・細かなコントロールなど)によっては、ワイヤー矯正の方が計画通りに進めやすいケースがあります。今回はワイヤーが適していると判断しました。 Q. 治療中の痛みはありますか? A. 装置の調整後などに、数日ほど痛み・違和感が出ることがあります(感じ方には個人差があります)。必要に応じて痛み止めの使用や、ワックス等での調整を行います。 Q. むし歯や歯周病が心配です。 A. ワイヤー装置の周りは汚れが溜まりやすいため、むし歯・歯肉炎のリスクが上がります。歯磨き方法の確認や、定期的なクリーニング・チェックが重要です。 Q. 矯正後に後戻りしますか? A. 後戻りの可能性はあります。そのため、矯正後は保定装置を使用し、定期的に経過を確認して歯並びを安定させていきます。 Q. 費用は変わることがありますか? A. はい。治療計画や装置内容、追加処置の有無などで変わる場合があります。詳細は検査・診断後にご案内します。   まとめ 八重歯や歯並びのお悩みは、見た目だけでなく、噛み合わせや清掃性(歯磨きのしやすさ)にも関わってきます。スペースが不足している場合は、抜歯や固定源(インプラントアンカー)を含めて、無理のない計画を立てることがポイントです。 ケースによってマウスピース矯正・表側ワイヤー矯正・裏側ワイヤー矯正など、装置の選択が可能です。 当院には矯正医が3名、口腔外科専門医が2名在籍しており、難しいケースにも対応可能です。 矯正相談はいつでも受け付けておりますので、桶川市で矯正歯科をお探しの方は、ぜひアズ歯科までお気軽にご相談ください。

2026.06.03

「入れ歯がどうしても合わない」時のインプラント

「入れ歯がどうしても合わない」そんな時、奥歯のインプラントってどうなんですか? 左下に2本、右下に3本の歯を失い、入れ歯が合わずに悩んでいた方が、インプラントとセラミック(白い被せ物)でしっかり噛める状態を目指した症例です。 こんなお悩み、ありませんか? 「入れ歯を入れると、なんだか浮く感じがする…」 「噛むたびに動いてしまって、食事がしんどい…」 よくこういうお悩みで相談を受けます。 奥歯は“噛む力”の中心なので、合わない状態が続くと、食事のしにくさだけでなく、噛み合わせ全体のバランスにも影響しやすくなります。   今回の患者さんについても、主なお悩みは、入れ歯が合わないことでした。 以前入れ歯を使ったことはあるものの、違和感が強くて使わなくなった、という背景がありました。奥歯がない状態だと、どうしても前歯に負担がかかりやすくなります。 噛む力のバランスが崩れた状態が続くと、歯並びの変化や、噛んでいる歯への悪影響、顎の症状につながる可能性があります。 初診時の状態 下顎の写真 右下に2本、左下に3本の欠損がある状態です。 奥歯がない状態のため基本的には前歯で噛んでいる状態です。この状態が長い期間続くと、歯並びの変化や噛んでいる歯への悪影響、顎の症状などが出てくる可能性があります。   今回の治療計画は、このような流れとなります。 歯がない部分の骨の状態をCTで確認し、それに基づいてインプラントの治療計画を立てます。 治療方針の説明と見積もりを提示し、同意を得てから処置に移行します。 処置後、インプラントが安定するまで3ヶ月ほど経過観察を行います。 その後、被せ物(セラミック)の作製を行います。 まずは、レントゲンで歯がない部分の骨の状態をCTで確認していきます。   治療前レントゲン   左右奥歯に歯が欠損している状態です。 上の歯との噛み合わせのバランスを考え、左に2本、右に3本埋入する計画です。   インプラント埋入後レントゲン 患者さんと相談し、タイミングをずらし2回に分けてインプラントを埋入した後のレントゲンです。       治療中:下顎(仮歯の状態) 左右にインプラントを入れた後、3ヶ月程度骨との結合を待ちます。その後、型取りなどを行い、仮歯が入った状態です。   治療中:左側(仮歯の状態) 左右にインプラント入れた仮歯の状態です。 この状態で噛み合わせに問題がないか、清掃性に問題がないか、大きさに問題がないかなどを確認しつつ経過観察をします。 その後、仮歯の形を参考にし最終的な被せ物を作製していきます。   治療後:下顎(セラミック交換後) できるだけ周りの歯の色も参考にして作製してあります。   治療後:左側(セラミック交換後) セラミックに交換してある状態です。 結果として、違和感なく左右の奥でしっかり噛むことができ、食事も楽しくなったと喜んでいただけました。 よくある質問(Q&A) Q:インプラントって痛いですか? A:インプラント手術後に腫れ、痛みを伴う可能性がありますが、痛みは鎮痛剤でコントロールできる程度。腫れは2日ほどで引いてくることがほとんどです。 Q:治療期間はどれくらいですか? A:今回の症例では約5ヶ月です。 Q:インプラントのリスクはありますか? A:腫れや痛みの可能性のほか、インプラントが歯周病になる可能性があります。   項目 内容 治療期間 5ヶ月 治療費 合計 185万円(税別) ・手術費用 5万円 ・インプラント本体 100万円 ・アバットメント、被せ物費用 75万円                                       ・仮歯 5万円 治療のリスク 手術後に腫れ・痛みの可能性/インプラントが歯周病になる可能性 主訴 左下に2本、右下に3本喪失。以前入れ歯を使っていたが合わず、相談のため来院 年齢・性別(任意) 50代女性 症状(診断名) 入れ歯が合わない、他の治療方法相談したい 治療内容 インプラント、セラミック いかがでしたか? 「入れ歯が合わなくてつらい」「しっかり噛めるようにしたい」と感じている方は、まずは今の状態を確認するところから一緒に進めていきましょう。 当院には口腔外科専門医も2名勤務しており、他院で難しいと言われたケースの対応も可能です。お気軽にご相談ください。

2026.05.27
AS DENTAL CLINIC.
日本歯科医療評価機構

患者様満足度アンケートにご協力ください。

患者様により良い歯科医療を提供するため、
第三者機関に依頼して
満足度調査を行っています。
当院には患者様の個人情報は
一切伝えられません。
是非、たくさんのお言葉をお寄せ下さい。

また、当院では皆様から頂いたご意見をもとに、スタッフ全員で医院をよりよくしていく取り組みを実施しています。
当院について、お気づきになられた点などがございましたら、何でもお気軽にご意見をお寄せください。