アイコンという治療方法を知っていますか?
前歯の白濁(ホワイトスポット)が気になり、アイコン治療を希望して来院される患者さんが最近増えてきています。
この白い部分は大きく以下の2つに分かれます。
①エナメル質形成不全
乳歯のときの外傷や感染、病気や栄養障害などによって、永久歯のエナメル質が十分に形成されなかった場合に起こる白濁です。エナメル質形成不全が原因の場合、虫歯とは違い脱灰は生じていません。
しかし、正常なエナメル質と比べて作りが不完全なため、光の屈折や透過の違いによって白く見えてしまいます。
②初期虫歯
歯の表面が初期虫歯になると、虫歯菌が作り出す酸の影響で、歯のリンやカルシウムなどのミネラルが溶け出してしまいます。
表面はまだ崩壊していないため、外から見ると光の屈折率や透過性が変化して白く濁って見えます。これが虫歯に由来するホワイトスポットです。
↓に詳細が載っています。
https://www.as-dc.com/treatment/icon.html
構造的には通常のエナメル質より強度が落ちるため、虫歯やかけてしまうリスクがあります。
この部分を審美的にも改善し、虫歯リスクを減らすことにもつながるのが
“アイコン“です。
今回は前歯2本の審美的な改善を希望して来院された患者さんです。
初診時の写真です。
真ん中の前歯の先端寄りに白濁があります。
小さい頃からこの部分がずっと気になっており、最近ネットでアイコンという治療方法を見たので自分にも適用できるのか教えてほしいとい来院されました。
今回の場合はエナメル質形成不全によるものと考えられました。
白濁の部分はかなり濃く、アイコンだけでは治らない可能性を説明し同意を得たため処置に移ります。
白濁が強いため、時間をかけしっかりと薬剤を浸透させます。
処置後の写真です。
白濁の部分がなくなり、周囲の歯の色と境界が分からなくなりました。
とても綺麗に治ったと思いますし、患者さんもとても喜んでくれました。
処置前
処置後
ここで患者さんからよくある質問を挙げたいと思います。
Q:痛みはありますか?
A:白濁がとても強い場合のみ、歯の表面を少し研磨することはありますが、痛みを伴うことは基本的にありません。
Q:どれくらいの時間でできますか?
A:複数本まとめて行う場合でも1時間程で終わります。
Q:デメリットはありますか?
A:アイコンを使用した歯へホワイトニングの効果があまり出ない可能性があります。
そのため、ホワイトニング予定の方には先にホワイトニングすることをおすすめしています。
基本的には歯も削らず、1度の来院で済み、審美面の改善、虫歯リスクの軽減につながるためとても良い治療方法だと考えます。
昔から臨床に取り入れられていた治療方法ではありませんが、当院ではすでに数多くのケースを扱っています。
お気軽にご相談ください。
治療期間 | 1日 |
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治療費 | 1本あたり ¥20,000 + tax |
治療のリスク | 完全に色が隠せない可能性がある |