歯科コラム

桶川の歯医者|アズ歯科 桶川院

赤ちゃんのお口がポカン

みなさんこんにちは。 暑さの厳しい真夏が終わりそろそろ秋に突入ですね。 私は焼き芋が好きなのですがチーズを乗っけて食べるのが 大好きです。 オススメの焼き芋料理があったらぜひ教えてください。 さて、前回は口腔機能発達不全症についてお話ししました。 人間本来の鼻呼吸ではなく常に口で呼吸する子や 3歳を過ぎても唇を閉じるのが苦手な子が増えていることにより 機能の発達不足が起きています。 そして「唇を閉じるのが苦手」なため 近年お口がポカンと開いている子の割合が増えてきています。 2021年、このことを問題視した新潟大学の研究グループが3歳から12歳の子どもを対象に、 日本で初めて“お口ぽかん”(口唇閉鎖不全)に関する全国大規模疫学調査を行ったそうです。 そして小児期のお口ぽかんの有病率を明らかにしました。 非常に興味深かったので研究結果をシェアさせていただきます。 本研究成果のポイント 日本人の子どもたちの 30.7%が日常的なお口ぽかんを示していました。 日本全国のそれぞれの地域において、お口ぽかんを有する子どもの割合に差は認められませんでした。 お口ぽかんを有する子どもの割合は年齢とともに増加していました。 「唇にしまりがない」、「鼻がつまる」、「音を立てて食べる」など、12 の質問項目がお口ぽかんと関連していました。 子どものお口ぽかんは、自然の改善が期待しにくい疾病である可能性があります。 みなさんはこの結果を見て何を感じましたでしょうか。 私は、お口ポカンは「そのうち良くなる」ことはなく、 今は仕方ないね。 で、終わらせられないな!と強く感じました。 またなぜこの研究が大規模に行われたかというとお口が閉じていないことにより顎顔面の成⻑と発達が妨げられることにあります。 小児期に口や顔面の骨格、筋肉などの軟組織、咬合(かみ合わせ)、および⻭列弓(⻭並び)に不均衡が生じます。 特に、異常な話し方や嚥下習慣、舌を突出する癖、お口ぽかん(口腔機能発達不全症)、 口呼吸、および異常な食習慣などの口腔習癖は、子どもの口の健康な発達に深刻な悪影響を及ぼします。 中でもお口ぽかんは、口唇や顔の表情筋の弛緩と過緊張、口呼 吸、不自然な口唇の⻑さや鼻から下の顎の大きさの増加などと関連していますので歯並びに大きな影響を及ぼします。 赤ちゃんに見られるゆるっとした可愛いさは見つめていたくなりますが、 お口ポカンの健康被害は実に多いことがおわかりいただけましたでしょうか。 じゃあいつから(年齢)、どうやって気をつけたら良いか? 最後に記して今日のブログは終わりたいと思います。 それはズバリ、 赤ちゃんのうちからです。 お口が開いていて良いとされる時間は ご飯を食べている時やおしゃべりしている時、 大きな口を開けて笑っている時 そして運動をした後くらいでしょうか。 それ以外の時間は赤ちゃんのうちからお口がポカンとしないよう気をつけてみてください。 そして、どうやって気をつけたら良いか? それはズバリ年齢によって様々です。 どの年齢でも言えるのは「姿勢」に気をつけておいてほしいことでしょうか。 お子さんのお口がポカンと開いていて悩まれているパパママさんは ぜひ一度アズ歯科桶川院へご相談にいらしてくださいね。 次回は呼吸についてお話ししたいと思います。 それではまた♪

2024.09.12

唇を閉じるのが苦手な子や、口で呼吸する子が抱える「口腔機能発達不全症」

こんにちは、歯科衛生士の長崎です。 ブログを書き始めるぞと意気込んでいたのに、すっかり久しぶりの更新になってしまいました。 実は、わたしには2歳の息子がいます。今年の4月から保育園に入園し、私もワーママとして働き始めました。 そしたらびっくりするくらい毎日があっという間に過ぎてしまい、ブログまで手が回らなかった…という言い訳です。 少しずつ更新していくので、どうぞよろしくお願いします。 口腔機能発達不全症について さて、今回の投稿では「口腔機能発達不全症」についてお話しします。 前回は、子どもの口腔育成が大切だとお伝えしましたが、多くのパパママが心配するのはやはり『むし歯』ですよね。 最近では、むし歯にかかる子どもは減っている一方で、唇を閉じるのが苦手な子や、口で呼吸する子が増えてきています。 こうした背景を受けて、平成30年から「口腔機能発達不全症」という新しい疾患名が設定され、全国の歯科医院での支援が進められるようになりました。 口腔育成や口腔機能発達不全症という言葉はまだまだ普及していないように感じますが実は6年も前から問題視されていたんです。 そしてむし歯の問題より口腔機能発達不全症であるお子さんの割合の方がグングン増えてきています。 口腔機能発達不全症とは この「口腔機能発達不全症」とは、健康な子どもでも食べる、話す、呼吸するなどの口の働きが十分に発達していない、または正しく機能していない状態を指します。 たとえば、歯並びの乱れや噛む力の不足が原因で、食べることがうまくできない子や、正しい音を発音できない子がこれに当てはまります。 また、呼吸の問題も見逃せません。本来、鼻で呼吸するのが理想ですが、口で呼吸する子どもが増えていることが問題視されています。口呼吸は、歯並びや顔の形にも影響を与え、むし歯を悪化させる原因にもなります。 もし、お子さんが寝ているときにいびきをかいたり、口が乾燥していることが多い場合は、口呼吸をしている可能性があります。 これらの問題は、子ども自身が「普通」と感じていることが多く、最初に気付くのはパパママさんです。この機会に、お子さんの口元に目を向けてみてください。もし気になることがあれば、ご相談くださいね。 健康の土台を作るのは、赤ちゃん期から成人期までが非常に大切です。 今一度お子さんの口腔機能発達不全症が見られないかチェックしてみてください。 子どもの口腔機能を育てるために そうそう、子どもの口腔機能を育てるためには体を育てることも大切です。 最近は酷暑や急な悪天候が続き中々お外で遊ぶ時間も減ってしまうと思いますが室内でできる身体を使った遊びや児童館などうまく利用しお子さんの身体を動かしていきましょう。 水分補給もしっかりして(スポーツドリンクは要注意です)皆さんもお身体ご自愛ください。 次回のブログでは、「口腔機能発達不全症」で見られる具体的な状態について詳しくお伝えしようと思います。キーワードは【お口ポカン】です。 ぜひまた覗きに来てください。

2024.09.04

0歳からはじめる子どもたちの口腔育成

生きる上で必要な力「呼吸と摂食嚥下」 みなさんは、自分が赤ちゃんから大人になるまでに必要な、呼吸と摂食嚥下という生きる上で必要な力を意識したことがありますか? 実は近年、子どもたちは様々な便利グッズや食事内容の変化、外遊び時間の減少、スクリーンタイムの増加などの環境の変化により、お口と体に大きな影響を受け呼吸の仕方や食べ方が育まれなくなってきています。 その影響に お口が常に開いていて口呼吸 歯並びがガタガタ 5歳を過ぎても発音が不明瞭 いびきをかいている こういったことがあげられます。 これは子どもだけの問題ではなく、周りの環境が影響していることがほとんどです。 便利な育児グッズに親側は助けられることも増えましたが 子どもにとって必要な動きや経験が減少してきています。 様々なものは進化しているのに、現代人は生きるために必要な呼吸や摂食嚥下そしてお口の機能は身につかず低下(退化ともいえる)しているのです。 このブログでは、0歳から始める子どもたちの口腔育成についてお伝えしたいと思います。 0歳から始める口腔育成 なぜ"0歳から"かというと、実はお口にも成長期があります。 お口の成長期は主に6歳ごろをピークとし、それ以降は緩やかに上昇、維持、そして下降していきます。 下降すると口腔機能低下症となり、口だけでなく全身の問題につながります。 口腔機能を高めるには乳幼児期に「口腔育成」に取り組むことが重要です。 最初に話したように、私たち大人は呼吸の仕方や良い食べ方を身につけてきましたが、学んできた方はそう多くいません。 そのためこれからは専門職とチームとなり、お子さんに合わせた指導を行うことが必要です。 ここまで読んでくださった皆さまはアズ歯科が0歳からのお口を大切にしている理由がなんとなくわかったのではないでしょうか。 赤ちゃんの子育ての悩み、姿勢、そして歯のことについて何でもお気軽にご相談ください。 これからブログで口腔育成について少しずつ発信していきます!🦷 記事筆者:歯科衛生士 長崎 玲菜

2024.05.24

コラム マタニティ歯科

知っていますか?妊婦さんのための歯科検診 妊婦歯科検診の内容は、虫歯の有無や、歯肉の状態をチェックするのが一般的です。 また歯科医師や歯科衛生士から正しい歯の磨き方のアドバイスをさせていただくこともあります。 妊娠中や産後の歯の問題など、気になることは遠慮せず相談してください。   妊娠期のママのお口は虫歯や歯周病になりやすいのです 理由としては つわりで、歯磨きがつらい 歯ブラシをお口の奥まで入れるのが難しく、清掃不良になる 女性ホルモンバランスの変化 妊娠によるホルモンバランスの変化で歯茎がさまざまな刺激に敏感に反応して歯茎が腫れたり、 歯周病原細菌が増殖したりする 食事や間食の摂取回数の増加 ちょこちょこ食べが多くなるとお口の中が酸性に傾く時間が長くなり虫歯になりやすくなる 唾液の性質の変化 唾液がネバネバした性質になり、唾液による洗い流す自浄作用が低下したり、再石灰化作用が十分に機能しない などが、あり、どれも虫歯や歯周病になる原因なのです。 妊娠前から虫歯、歯周病があると妊娠したことによりさらに悪化してしまう可能性があるので、妊娠前からケアが大切です。 虫歯の進行状況によっては治療せざるを得ない場合もあり、そうなると母体には負担がかかりますし、 歯周病が重度になると流産、早産のリスクが高くなってしまいます。 ママと生まれてくる子供のためにも口腔ケアはかかせません。     妊婦歯科検診の実態、重要性 妊産婦の歯科健診は市町村独自の努力等で実施されており、実施は進んでいない状態です。 ですが妊娠中は、女性ホルモンの急激な増加による口腔環境の変化や、「つわり」による嗜好変化や歯磨きの困難などによって、虫歯や歯周病になりやすく、妊婦さん自身が初期症状に気づきにくいことも多いです。 妊娠中の歯周病は、早産(妊娠37週より前の出産)や低体重出産(出生体重が2500g未満の出産)のリスクを高めることがわかっています。 アメリカの研究によると、歯周病の方が飲酒や喫煙によって起こる同様のリスクよりも危険性が高いことがわかっています。   歯科医院でお伝えできる大切な事 歯科医院ではママの口腔ケアだけではなく、生まれてくる赤ちゃんのためになる情報もたくさんお伝えしたいのです。 例えば、どうやったら虫歯のない子に育てられるのか?、、、それは、赤ちゃんのパパ、ママや日頃触れ合う家族からの細菌感染が原因となっているので家族の口腔ケアが1番大切で、すぐにできる事だったりします。 他には、最近問題となっている口腔機能発達不全症と言う病態です。食事がうまく噛めない、飲み込めない、お話しする時にうまく発音できない、お口が常に開いているなどがあり、障害が無いにも関わらずこれらのことがうまくいかない状態です。 これは、乳児期の授乳の仕方や離乳食の与え方や食べる時の姿勢や普段の遊ばせ方など、様々な要因が絡み合って起こる発達不全です。 これを防ぐ知識を伝えたり、早期発見できるのも歯科医院なのです。 妊娠したら妊婦歯科健診があります。 ママの口腔ケアをしながら、生まれてくる赤ちゃんのためにも正しい知識をたくさん身に付けましょう🤰   妊娠期の歯科との向き合い方 赤ちゃんが産まれてお世話が始まると、歯科医院に通うことが難しくなることもあると思います。 ですから「つわり」がおさまる妊娠4〜5ヶ月頃に歯科健診を受診し、比較的体調の安定した妊娠中期に必要な歯科治療を行うことをおすすめします。    

2023.12.30

歯ブラシの他になんか使ってる?

●毎日の歯磨き 補助用具使ってますか? 虫歯や歯周病を予防するためには、細菌の塊であるプラーク(歯垢)を取り除くことが大切です。 そのためには丁寧な歯磨きが必要ですが、みなさんは補助用具を使っていますか?🦷 補助用具とは、お口の中を掃除する道具のことでハブラシ以外のものをいいます。 例えば、歯間ブラシ、デンタルフロス(糸ようじ)、タフトブラシや舌ブラシといったものがあります。 この補助用具は虫歯や歯周病を予防する為に重要な役割を果たします。   ●ハブラシで取れる汚れはたったの6割!? ハブラシでどんなに丁寧に磨いたとしても、歯と歯の間の細かい部分にはハブラシが届かず磨き残しができるとされています。 ある研究によると、ハブラシのみでは全体の60%の汚れしか落とすことができないという結果が出ており、そこでさらに補助用具を使うことでその除去率は90%近くまで向上します✨   ●アズ歯科では様々な補助用具を販売しています 当院で販売している補助用具の一部を紹介します🦷   フロアフロス アフロヘアのようにうねる加工を施した384本もの糸が、より合わさってできています。歯ぐきの中はやわらかくデリケート。硬いフロスでケアしようとすると、痛みを感じる場合があります。そこでフロアフロスは、唾液や摩擦でフワッと広がるように加工。やさしく快適にケアできます。   ルシェロフロス マイクロファイバー(極細繊維)の応用により実現した高いプラーク除去能力。フロスに慣れていない方でも容易に歯間に入れることができる、スッキリした使用感のミントワックスタイプをご用意しています🌱   DENT.EX 歯間ブラシ 超合金SAワイヤー採用で折れにくく、110°アングルと85mmホルダーが高い操作性を確保、確実なプラークコントロールを実現します。4SからLLまで7サイズの豊富なラインナップであらゆる歯間に対応します。   補助用具はハブラシと併用することで清掃効果が格段に高まります。しかし、サイズや使用方法を誤ってしまうと歯や歯茎を傷つけてしまうことも。 何かわからないことがありましたら、先生や歯科衛生士にお気軽にお声掛けください😊

2023.11.30

プラークは染め出せる?

●染め出しって何のためにするの? 通院してくださっている方はご存知かと思いますが、当院では定期検診や歯磨き指導の際に、歯の染め出しを行っています。 歯に付着したプラーク(歯垢)は虫歯や歯周病、口臭の原因になるので、しっかりとハブラシやフロス、歯間ブラシなどで歯を磨くことが大事です。 ですがプラークは歯と似たような色をしている為、とても目に見えにくいです。しっかりと毎食後磨いていても、実は磨き残しがたくさん!なんてことも。 このプラークに色をつけて「見える状態」にして、どこに磨き残しが多くあるのか明確化するのが歯の染め出しをする目的です。 このように歯に付いている汚れは白っぽく、見た目にはわかりづらい場合が多くあります。 染め出してみると、意外と赤く染まるところが多い、、、毎日磨いているのに、、、😨という方も沢山いらっしゃいます。 染め出しをする事でお子様の歯ブラシトレーニングにもなりますし、大人も普段の磨き癖で磨き残しやすい所を知るきっかけにもなります。 3ヶ月毎の定期検診クリーニングは大切ですが、それ以上に毎日の歯ブラシが大切です。 毎日の歯ブラシを上達させるために染め出しをしてみましょう✨

2023.10.30

レントゲンで何がわかるの?

歯科医院を受診した際、レントゲン写真の撮影を経験したことがあると思います。 初診時から期間があいた場合や治療内容により、再撮影をした方もいると思います。   そんな時の患者さんの心情としては、   「本当に必要なの?出費が増えるなー」   なんて思うことがあるかもしれません。     そこで今回は、   レントゲンの中でもパノラマレントゲン写真を撮影することでわかることと、必要性についてお話したいと思います🦷     ●歯科でお馴染み、パノラマレントゲン写真とは   「パノラマ=広い眺望」という英語の意味でもあるように、 広い範囲を撮影することが可能です。     すべての歯を中心に上下の顎の骨や、顎関節、上顎洞(鼻の横辺り)など、顎全体を一度に撮影、検査することが可能です。 エックス線と呼ばれる放射線を使って撮影されます。     放射線と聞くとマイナスなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、 東京とニューヨーク間を飛行機で往復移動すると、高度による宇宙線の増加により被爆する放射線の量は0.2ミリシーベルト程度といわれています。 そして、歯科医院のパノラマレントゲン写真で使用する放射線の量は、0.03ミリシーベルトです。 飛行機でニューヨークに行って帰ってくる際の6分の1程度なのです。 放射線は地球上に自然に存在していますが、パノラマレントゲン撮影時の被曝は短時間でごくわずかな量なので安心してください。     ●白く写るところと、黒く写るところ   お口の中の疾患は、直接目で見ることのできない部分に生じていることが多いです。 歯の中や、歯と歯の間、詰め物や被せ物の中、歯茎の下の骨などです。     レントゲン写真では、以下のようなものが白く写ります。 ・歯牙 ・骨 ・薬剤や金属などの人工物   以下のようなものは黒く写ります。 ・虫歯で溶けている箇所 ・歯周病で骨が減っている部分 ・歯の中の歯髄とよばれる神経がある管 ・神経や血管が骨の中を通っている管   このように、お口全体を撮影するパノラマレントゲン写真は外から見ただけでは確認できない情報を豊富に写しだしてくれます。 それを確認せずに治療を進めることは危ないのです。     ●レントゲンで何を見ているのか   ①虫歯の進行具合 目視で虫歯を確認した場合、その範囲はどれくらいなのか。 大きさによっては歯髄や骨まで達していることもあり、事前に確認せずに虫歯を削り始めることには危険が伴います。 また、歯と歯の間など表面から目視しただけでは判断しづらい箇所に本当に虫歯があるかどうかの判断にもレントゲン写真を用います。   ②根管治療の予後 根管治療(歯の神経の治療)後は病気が再発している事も多くあり、病巣の有無を確認します。   ③歯周病の進行状況 歯周病は歯槽骨(顎の骨)が炎症により減ってしまう病気です。 どの程度吸収しているかを確認し、歯周病の進行具合を確認します。   ④永久歯の生え変わり期の確認 乳歯が抜けたのに永久歯がなかなか生えてこない、永久歯が生えてきているのに乳歯が抜ける気配がない等、気になる時に確認します。 先天的に永久歯が欠如していたり、過剰歯という余分な歯が埋まっていて生え変わりを阻害していることがあり、その場合は治療が必要になることがあります。   ⑤親知らずの状態 親知らずの生えてくる方向や、周りの歯への影響の有無、または抜歯する際のリスクの有無を確認します。     ●レントゲンを定期的に撮影する理由   目視では大丈夫そうにみえても、 じつは詰め物や被せ物の下で虫歯が進行していたり、 根管治療後に病気が再発している、 一部で歯周病が拡大しているなんてこともあります。   症状もない場合、これらの病変を見つけるにはレントゲンで得られる情報が重要です。     ずっとかかりつけの病院で定期検診で表面から見ただけの判断で「病変がありません」と言われていたのに、 うちで初診時にレントゲンを確認したら「これは重度歯周病です」なんてことが結構あるのです。   そうなってしまっては勿体ないですし、とても残念なことです。   必要な場合は半年程で撮影することもありますが、長くても一年に一回はレントゲン撮影をして病変を見逃さないようにしたいものです。     せっかく診察を受けるなら、 病気があるならしっかり発見、診断しないと適切な治療が受けられないですからね。    

2023.09.28

フッ素って大事!?

歯科医院で「フッ素を塗りましょう」と言われたことはありませんか?   市販の歯みがき粉に「フッ素配合」と書かれたものを見たことはありませんか?   むし歯予防にフッ素はとても大事なのです。 今回はフッ素について詳しく見ていきましょう。   そもそもフッ素ってなに? フッ素は身近にある元素です。 緑茶、紅茶、りんご、大根や、ワカメ、エビ、イワシなどの海産物に多くふくまれています。   フッ素の効果とリスク   効果 ①再石灰化 歯質(エナメル質)の修復を促進させる 酸により歯から溶け出したリンやカルシウムを補うことができる ②歯の質を強化 歯の表面を覆うエナメル質を酸に溶かされにくい硬い性質に変え、虫歯への抵抗力を高める ③菌の働きを抑制 ムシ歯を引き起こす菌の働きを弱め、酸を作られるのを抑える   リスク ①急性中毒 多量のフッ素を誤って一度に摂取した場合、腹痛、嘔吐、下痢などの症状がでる 体重15kgの子供であれば子供用の歯磨き粉を1本丸々飲み干すと中毒が生じる量になる ②慢性中毒 骨フッ素症(関節の痛みや硬直 脊髄や靭帯の石灰化) 歯牙フッ素症(歯の表面に白い斑点や、色素の沈着が見られる) 長年にわたって飲料水から、過量のフッ素を摂取した時に生じる   何でもそうですが、過剰に摂取すると中毒を引き起こす場合があります。 いずれも、フッ素洗口やフッ素塗布などのむし歯予防のための正しい使用の範囲では決して起こりません。     フッ素の利用法   ①ホームケア ご自宅で フッ素配合歯磨剤の使用 年齢に合わせて1,000~1,500ppm濃度推奨 フッ素洗口法 むし歯予防効果が高い ②プロフェッショナルケア 歯科医院で 高濃度フッ素塗布 9,000~20,000超ppm 3ヶ月ごとに塗布 ①②の併用する事でむし歯予防効果は高まります。 フッ素と共に唾液中の成分が歯に取り込まれると歯の質は強化され、むし歯になりにくい硬い歯の質になっていくのです。 大人の場合、むし歯になりそうな歯の表面や、歯茎が下がって見えてきた根っこの部分などのむし歯になりやすい所にとくに必要です。 子どもでは、乳歯や生え変わり時期の永久歯に効果的なので、この時期のフッ素の活用はかかせません。 歯科医院での定期的なフッ素塗布と、毎日の歯みがきでフッ素入りの歯みがき粉を使うことをおすすめします。       フッ素応用〜セルフケア編〜 フッ素を毎日上手に取り込むことで歯は強くなり、むし歯の予防効果を高めます。 お子さんが歯科医院で塗布するイメージがある方も多いかと思いますが、実は大人にもフッ素は重要です◎ 大人になると2次むし歯(治療済みの歯に再度起こるむし歯)にかかるリスクが上昇したり、また年齢が進むにつれ歯茎が下がってしまい虫歯になりやすい根元が露出してきます。 そんな中で、フッ素配合の歯みがき粉による歯の根元のむし歯抑制率は67%という研究結果も存在します。 フッ素ケアは大人にも非常に大切なのです。 アズ歯科ではフッ素を配合した歯みがき粉を数多く取り揃えておりますので、この機会に是非お試しください!   【Check upシリーズ】 虫歯が気になる方に   【ハグキプラスPRO】 虫歯も歯周病も気になる方に   【システマセンシティブ】 虫歯も知覚過敏も気になる方に       フッ素応用〜プロケア編〜 セルフケアでの毎日の使用も大切にはなりますが、3ヶ月に一度は歯科医院でしか取り扱えない高濃度のフッ素塗布も合わせて行うととても効果的です。 歯磨き粉に含まれるフッ素の上限濃度は薬事法で1,500ppmと定められていますが、それに対して歯科医院で取り扱うものは倍以上の濃度になります。   【フルオール・ゼリー歯科用2%】 こちらのフッ素は、お子さんや65歳以上の方であれば保険適用になります 濃度は9,000ppmです   【クリンプロ ホワイトバーニッシュ】 こちらのフッ素は歯科で取り扱える最高濃度の22,600ppmです 知覚過敏抑制剤でもあるので、冷たいものが歯にしみる方に特におすすめです🧊 こちらは保険適用外になりますので、一回塗布¥2,200(税込)となります   効果は3ヶ月〜半年程持続しますので、当院では3ヶ月に1回、定期検診ごとの塗布をおすすめしております🦷✨ ご予約は特に必要ございませんので、ご希望の方はお気軽にお声がけください。

2023.08.25

電動歯ブラシ「ソニッケアー」

電動歯ブラシのイメージって、どうですか? 今回は、当院で取り扱っている製品についてのご説明です。     フィリップス社のソニッケアーというブランドです。 その特徴は・・・ ・歯医者さんであなたに合ったブラシを探す ・歯医者さんにブラシやモードを選んでもらえる ・テーラーメイド型電動ブラシ     ソニッケアーの音波テクノロジー 毎分約31,000ストロークの高速振動と、ブラシヘッドの幅広い振幅によって「音波水流」を発生させ、唾液を利用した液体流動を作ります。 その「音波水流」によって、やさしく効果的に歯垢を除去します。    ①高速振動 ②幅広い振幅 ③音波水流ソニックテクノロジー 優れた歯垢除去力で、たった2分こすらず当てるだけ               歯垢はバイオフィルムというネバネバした細菌の塊です。 手磨きだと1カ所につき20回以上磨かないと取れません。 細かく沢山手を動かす必要がありますが、ソニッケアーは毛先を歯に当てて歯に沿って うごかすだけです。   大人で歯を1本も失ってない方だと28本の歯があり、 手磨きでしっかり磨くのに必要な時間は10分程度です。 しかし、ソニッケアーだと2分でツルツルに磨くことができます。   誰でも簡単に、早く、やさしく磨ける ソニッケアーは軽くあてて磨くだけなので、手磨きの約50%のブラシ圧で歯と歯ぐきにやさしく磨けます。     ソニッケアーの様々な機能    弱めの力でスタートするから安心[イージースタート] 最初の14回までは弱めに設定され、徐々に通常のパワーに上がっていきます  磨く時間の目安をお知らせ[カドペーサー機能] 均等にくまなくブラッシングするために、区切りをビープ音と振動でお知らせします   歯と歯ぐきへの圧力を感知[過圧防止センサー] 歯に押し付けすぎると振動と光で伝えるのて、適切なブラシ圧で正しいブラッシングができます。     ソニッケアーからの提案   ブラシの「テーラーメイド」 テーラーメイドとは、、、歯科医師、歯科衛生士がお口の状況をみたうえ、要望も聞きながら専門的な立場で最もふさわしいブラシを選び、お買い求め頂く方式をとっています。 まさに専門家によるテーラーメイド(大切な人のため特別に仕立てた製品)です。  数あるブラシのなかからあなたに合うモノをご提案します。    ブラシの交換時期 傷んでいるように見えなくても、替えブラシは3カ月で交換 ソニッケアーは高速でパワフルな振動で駆動します。したがって常に最高の状態で使用していただくことが重要です。 青色のブラシの毛の先端が白くなったら交換のサインです。   RF ID対応ブラシヘッド ブラシヘッド認識機能対応機種に装置すれば、ブラシの圧力と時間を感知し、適切なブラシ交換タイミングをお知らせします。     ●手磨きとの違い 【歯垢除去力】 手磨きの最大10倍 音波水流が、歯の隙間の歯垢まで除去するといわれています。   【優しいブラシ圧】 手磨きの約50%のブラシ圧で歯と歯茎に優しい   【手の動きは最小限】 通常、手磨きでは持ち方やブラシを当てる角度を変えて細やかな動きをする必要があり、丁寧にしっかり磨こうとするとどうしても時間がかかります。 一方で、ソニッケアーは手磨きのようにブラシをゴシゴシ動かすのではなく、歯列に沿ってゆっくりとブラシを動かします。最短約2分というわずかな時間で効果的なブラッシングをすることができるのです。     ●こんな方におすすめ 全ての人におすすめすることが出来ますが、なかでも ・矯正治療中の方 ・忙しく歯磨きの時間をなかなかとれない方 ・細かい動きが苦手な方 ・着色が気になる方 は特におすすめです😊 電動歯ブラシを使ったことがない方でも、簡単に操作することができ、色んなブラシヘッドがある為どれを選べばいいかわからないという方も、一人ひとりの口腔内の状況、ニーズにお応えしてアズ歯科衛生士がご提案させていただきますので、是非一度お試しください🦷✨

2023.07.26

新時代の歯みがき粉、MIペースト!

●MIペーストってなに? MIペーストとは、牛乳由来成分のミネラル(カルシウム、リン)が豊富なクリームで、歯磨きをした後に歯に塗るだけの簡単な操作で虫歯を予防できる製品です🐮 ※牛乳や乳製品アレルギーの方は使用できません。 MIの略はミニマムインターベンション(Minimum Intervention)で、直訳すると「最小限の干渉」です。 要するに、できるだけ歯を削らずに治す、という意味です🦷   ●歯はミネラルからできています 歯は、ハイドロキシアパタイトとよばれる結晶からできています。 その結晶はカルシウムやリンといったミネラルで構成されており、非常に安定した硬い結晶です。 ですが、お口の中には飲食物に含まれる糖を餌にして、酸を作り出し歯を溶かしてしまう虫歯菌がたくさん存在します。 そのため、飲食するたびにお口の中は酸性に傾き、歯から大切なミネラルであるカルシウムやリンが溶け出し失われていき、やがて穴が空いて虫歯になります。   ●MIペーストの効果 ①豊富なミネラルで歯の再石灰化を促進 MIペーストには唾液と比較して、カルシウムは約190倍、リンは約20倍と豊富なミネラルが含まれています🌱 そのため、穴が開く前の初期虫歯を修復する再石灰化力があります。 ②CPP-ACP(リカルデント)による口腔内環境の中和作用と緩衝作用 MIペーストに含まれるリカルデントという成分により、酸性に傾いたお口の中の環境を中性に戻してくれる作用と、酸性の状態になりにくくする効果があります。 ③フッ素と併用することで相乗効果が期待できる フッ素配合の製品(歯磨き粉や洗口液)と併用することで、より虫歯予防の働きが期待できます。     ●MIペーストのフレーバー MIペーストのフレーバー通常販売はメロン🍈イチゴ🍓バニラ🍨ヨーグルト🥄ミント🌱の5種類です。 期間限定でほかのフレーバーも出ることがあります。 過去にはチョコレート、ミルクティー、ミルキー、メロンソーダ、パイナップルなどが発売されています。 メロンフレーバー:子供用歯磨き粉のメロンのような懐かしい味 バニラフレーバー:バニラの香りにはリラクゼーション効果有り、バニラアイスのような味 ミントフレーバー:ミント風味で後味もスッキリ ミルキーフレーバー:香りも味もミルキー チョコレートフレーバー:クリーミーなチョコレート味   ●MIペーストがおすすめの方 ①虫歯ができやすい方 ②知覚過敏がある方 ③ホワイトニングをされている方 ④初期虫歯によるホワイトスポットがある方 ⑤歯列矯正中の方 ⑥ドライマウス、口腔乾燥症の方  

2023.06.22